「昴、ごめんね」
俺の頭を撫でた優しい姉の手
まだ幼かった俺にはなぜ謝ったのかがわからずにいた。
その後姉は、姿を消し一週間が経ったころ自殺・・。
俺があの時もう少し大人であれば姉を止めることができたのかもしれない。
姉さん・・あの時どんな気持ちで俺の頭を撫でたんだ?
謝りながらもいつもの笑顔をふるまっていた。
俺を置いて逝ってしまうという罪悪感?
不思議な力を持って生まれたが故に変な目で見られた俺たち家族に対しての償い?
姉さんごめん・・一人で悩み、苦しんでいることを気づかなくて
今の俺ならあの時の姉さんを守ってあげられたのに・・
暗い昴の過去の話の一部
家族の前では常に笑顔をふるまって、悩んでいるように見せなかった友里さん。
年が10近く離れているこの姉弟なので、友里さんにとって昴は可愛い弟だったんでしょう。
家族が自分のことを言われて傷つくことが耐えられない。それならいっそ苦しめている原因の自分が消えればいいのだという結果が彼女の自殺。
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